足は健康のバロメーター

看護師は入浴・清拭などといった日常的なケアを通し、患者の足に触れるものです。足は健康のバロメーターと言われています。実際、足の観察は患者の健康状態を把握するうえで役立つ情報源となります。そこで以下では看護師に向けて、足の健康の重要性と観察する際のポイントに言及していきます。

足は、全身を支えて歩行を可能にする、非常に重要な器官です。足が無ければ動くことすら難しくなり、心身は弱っていってしまいます。また、「第二の心臓」とも呼ばれ、全身の血液循環にも深く関わっています。ただ、足は心臓から最も遠い位置にあるため、血行不良を起こしやすく、むくみや冷えなどの症状が現れやすい場所でもあります。

そんな足の観察は、全身状態の把握に役立ちます。足のむくみや冷えは、血行不良や心臓、腎臓などの疾患のサインである可能性があります。また、足のしびれや痛みは、糖尿病や神経障害などの症状で出ることもあります。こうした異変が早期発見の鍵になることもあるため、日頃から足を注意深く観察し、気付きがあれば医師に報告するようにしましょう。

特に足の観察ができるのが、足を清潔に保ち、爪を切り、保湿クリームなどでケアするフットケアでしょう。看護師の重要な仕事の一つです。フットケアに関しては、専門の講座やセミナーが多数存在しているため、ぜひ学ぶことをおすすめします。フットケアの専門スキルは、現場で大いに役立てられるはずです。